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8月15日(水)



KONICAMINOLTA CENTURIASUPER400

昨日はお友達と映画「夕凪の街 桜の国」を観てきたよ。映画館の座席はふっかふか、前後左右の間隔もちょうど良く、まるで自宅で観ているような気分だった。観に来ているひとたちはわたしたちが若い方で、親・祖父母世代が多かったです。チビッコにはむずかしい作りなせいもあるかもしれません(わかりやすい戦争・原爆シーンは一切ない)。

本当に素晴らしい映画だったので、ぜひ多くのひとに観てもらいたいです。そして原作漫画も読んで欲しいです。この作品は、平成16年度文化庁メディア芸術祭漫画部門大賞を受賞した作品で、原作者は広島出身のこうの史代さんといいます。終戦から13年、いまも原爆症の不安におびえつつ、すこしずつ復興していく昭和33年の広島が舞台の皆実(麻生久美子)という女性が主人公の「夕凪の街」と、平成の現代、七波(田中麗奈)という女性が主人公の「桜の国」の二部構成でお話が進みます。それにしても、皆実役を演じた麻生久美子が本当に素晴らしかった。ちょっと好きになりました。


以下ネタバレ含む感想。




わたしは先に漫画を読んでいたので、映画では自然と原作との違いを比べながら観ていました。細かい設定の変更はあれど(原作では行方不明で死んだ皆実の妹が出ていたり、彼女の姉が出てこなかったり、七波の祖母が七波の鼻血を心配したりというシーン)、だいたい原作どおりでした。

原作と同じく、残酷なシーンがいっさい出てこず盛り上がるわけでもなく(原爆に苦しむひとびとについては、絵や平和資料館の写真資料などで表現)、淡々と普通の人間の日常を丁寧に描いているだけなのに、それだからこそ胸にせまるものがありました。特に、皆実が死んでしまった家族や友人に対して『だれかに死ねばいいと思われたこと それなのにわたしは生きていること』という生きることへの罪悪感は、とても観ていてとても心が苦しかったです。ニュースなんかで観ても、「生き残ってしまってごめんなさい」と謝る年配者をよく観ます。生きることが申し訳ないことなんて思わなくてもいいのに、とわたしなんかは思うんだけど、それは平和な日本で生まれ育ったからこそ言えるセリフなんだろうなあ。

一方、現代の主人公・七波は自分の両親(ただし父親は茨城へ疎開して難を逃れる)・祖母が広島の出身で、亡くなった皆実の知人を訪ねるために広島へ向かった父のあとを追いかけながら、自分のルーツを知り、再確認していきます。原爆って、落としてそこで終わりじゃないんだよね。被爆者二世・三世と、あとの世代までに影響があるかもしれないし、実際あるんだよね。


漫画でも映画でも泣いてしまったセリフがあります。

「嬉しい?
 十年経ったけど 原爆を落とした人はわたしを見て
 『やった!またひとり殺せた』
 とちゃんと思うてくれとる?」

これは原爆症を発症した病床の皆実の独白です。映画では最期まで目の見えていた皆実ですが、漫画では倒れたあと早い段階で目が見えなくなります。目が見えなくなった表現として、白いコマに皆実の独白のみ、それと空白コマ(漫画なのになにも描かれていない・書かれていない)が使われています。それを映画ではどう表現するのかなーと思ってはいたのですが、さすがに真っ白い画面ではありませんでした(笑。

原作と映画では違ったけれど、良いなあと思ったシーンがふたつ。ひとつは七波の髪留め。もともとは皆実の髪留めでしたが皆実の死後、皆実の母→太田京花(七波の母)→七波と受け継がれていました。原作ではなかったエピソードでしたが、「後世に伝えてゆく」小道具として活かされていました。

もうひとつは皆実の最期の言葉。漫画での皆実は、倒れてすぐに喋ることができなくなってしまいましたが、映画では違いました(これに関してファンからは「綺麗ごと」という批判も見ましたが、わたしはこれで良かったと思います)。皆実は最期、恋人の打越さんと弟の旭くんにこう言ってました。

「うちらのこと 忘れんといてね」

これはつまり、こういう悲惨な出来事があったことを忘れないで、という監督の願いがこめられていたのではないかな、と思いました。原爆投下を「終わらせるためにはしょうがない」と言ったアノヒトや「核には核を、という議論も必要」と言ったアノヒトに対しては、『戦争』そのものを忘れてしまったとしか思えないのです。そうして、終戦から100年経った2045年には、日本人の戦争経験者はこの世からいなくなってしまうこと確実なので、また再び起こるのではないかと不安に思う自分もいます。

今日は終戦記念日。二度と戦争が起こらないように、そしていつまでもわたしたちが忘れることがありませんように、と心のなかでお祈りしました。
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